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ライオン25年目のただいま

25年間迷子だった男が、 Google Earthで起こした奇跡とは――?

4月7日(金) TOHOシネマズ みゆき座 ほか 全国ロードショー<br>(c)2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
4月7日(金) TOHOシネマズ みゆき座 ほか 全国ロードショー
(c)2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
ライオン25年目のただいま

監督:ガース・デイヴィス
製作:イアン・カニング
出演:デヴ・パテル ニコール・キッドマン ルーニー・マーラ デヴィッド・ウェンハム
原作:“25年目の「ただいま」5歳で迷子になった僕と家族の物語”サルー・ブライアリー著 舩山むつみ訳(静山社刊)
主題歌:SIA 「NEVER GIVE UP」(ソニー・ミュージックレーベルズ)

ストーリー

オーストラリアで幸せに暮らす青年サルー。しかし、彼には隠された驚愕の過去があった。インドで生まれた彼は5歳の時に迷子になり、以来、家族と生き別れたままオーストラリアへ養子にだされたのだ。成人し、自分が幸せな生活を送れば送るほど募る、インドの家族への想い。サルーが抱えた心の大きな穴は、彼を飲みこまんとするほど増大し、遂に彼は決意する。人生を取り戻し未来への一歩踏み出すため、そして母と兄に、あの日言えなかった〝ただいま″を伝えるため、「家を探し出す――」と。

記者の見どころ

本作『ライオン25年目のただいま』は、アカデミー賞4部門受賞の傑作『英国王のスピーチ』製作陣が贈る、実話を基にした感動作だ。迷子になった本人が記した原作小説を題材に、心が震えるヒューマンドラマを作り上げた。

作品冒頭では、幼少期のサルーが迷子になり養子にとられるまでが描かれる。常にサルーに寄り添うような目線のカメラワークによって、遠く離れた地で迷子になる彼の恐怖が伝わってくる。突然見知らぬ土地に放り出された、5歳の少年の冒険劇が繰り広げられる。怖い大人から逃げ回り、寝床も確保できないサルーの不安がスクリーン越しにひしひしと伝わってくる。

迷子になってから20数年の時を経て、ふとしたことから彼は過去の記憶を思い出す。Google Earthを頼りに家を探し始めた彼を襲う、不安と苦悩。冒険劇の要素が強かった前半とは違い、一気にヒューマンドラマの顔を覗かせる。養子として育ててくれた義両親、幸せな時間を築いてきた友人たち。彼らとの関係性に微妙な変化が訪れ、揺れ動く感情を『スラムドッグ$ミリオネア』のデヴが熱演する。

作品の最後に明かされる、タイトルに込められた意味。『スラムドッグ$ミリオネア』のデヴ・パテルは、本作の主演の座を勝ち取るため監督に猛烈なアピールをしたという。ただ一言、家族に無事を伝えるため、25年の時をかけてサルーが見つけたものとは。

Text by EISUKE